若者の採用難:ユースエール認定と在留資格

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 少子化による若年人口の減少により、とりわけ中小企業にとって若者の採用難が深刻化しています。それに対して、日本に留学している外国人材をより積極的に採用することを検討・実施している企業が増えてきています。現在3割程度の外国人留学生の国内就職率を5割に上げることを目標として、出入国在留管理に関連する法規制では以下のような施策を打たれています。

  • 留学生の就職支援に係る在留資格、特定活動64号(本邦大学卒業者)、の新設
  • 一定の条件を満たす中小企業等への留学生の就職に必要な在留資格申請書類の簡素化

 前者に関しては本ブログでも以前取り上げましたので、そちらを参照ください。今回の投稿では後者を取り上げたいと思います。後者の「簡素化」に関しては、2019年4月に発表された法務省資料で以下のように規定されています。

  • 要件厚生労働大臣か ら「ユースエール認定企業」として認定を受けている中小企業
  • 簡素化:在留資格申請書類が上場大企業と同様に簡素化される:資格にもよるが、例として「技術・人文知識・国際業務」への資格変更申請では7種類の書類提出が2種類へと大幅に軽減される
  • 対象となる申請:留学資格から就労資格への変更または認定申請

 この施策の便益を得るためには、まずユースエール認定を受けることが必要になります。ユースエール認定を受けると、この在留資格申請での優遇措置以外に以下のような認定本来のメリットがあります。

  • 厚労省所管の求人活動での優遇措置
  • 若者の採用・育成を支援する助成金での加算措置
  • 日本政策金融公庫による低利融資
  • 公共調達における加点評価

 幣事務所では社労士資格による厚労省所管のユースエール認定や助成金の申請サポートもいたしますので、ご興味のある中小企業様は一度ご相談ください。